春の野やほつほつ命生まれをり
長かった冬ですが季節は忘れずやってきました。季題は春の野。3月の初旬にふさわしい季題です。
霾(つちふる)やセピア色なり街の影
季題は霾。黄砂の事です。春はいっぺんに色が出てくる喜びがありますが、風が強く花粉も黄砂も飛び憂鬱でもあります。
潮騒を子守歌にす白子干
子守歌をいっぱい聴いてお日様をいっぱいうけて、そんな白子干、不味いわけがないですね。白子干丼大好きです。季題は白子干(しらすぼし)
引鴨や水面の影の遠くなり
季題は引鴨(ひきがも)。春になって北方に帰る鴨のことです。上へ上へ飛び立つ鴨、段々小さくなります。
一面の螺髪(らほつ)の土筆仏かな
土筆の頭 仏様のあの頭に似てませんか。季題は土筆。