師匠と弟子六人寄れば一門の知恵 〜柳家さん喬一門師弟五人衆〜

寒っ! 私が塩竈に来た3日からここ宮城も寒波到来でっせ。
なぁに、受けて立とうじゃないのよ気張ってみたけれど、寒いものは寒い。ついつい厚着になりますわ。厚着の癖が東京でも直らないとどうしよう、ババシャツ愛用だけには、ストッキングにプラススパッツ愛用者だけには、なるまいと無駄な抵抗の多いオバハンです。

さて、介護の前に笑い溜めしておこうと、11/30日曜 真打4人による一門会は昼・夜公演ですが、その昼の部へ。
ホールも読売大手町ホールで、新しく綺麗なんです。1時開演なのでビュッフェでサンドイッチと白ワインをいただく。うん、美味しい。お腹も膨れたし、さあ、ホールに入るべ。満席で昼の部は完売。今日はわたくしひとり。一人だと大体席はあんまり良くないの。でもさん喬さんたちが所属するエムズで買うと、ぴあなどよりいい席が入手できます。それを今回覚えました。

●12:50頃 前座・林家つる子『手紙無筆』 つる子ちゃん、かわいいけど、やっぱり落語は男性向きですね。主人公をはっつさんの男声使っても迫力がない、ハチ子と女に変えて女噺にこの際してしまえばいいのにと思いました。。。きっとそうはいかないですわね。

柳家喬之助『短命』 はい、ワインが効きまして、すっかり寝てしまいました。すまんこってす。

柳家さん喬『夢の酒』 さん喬さん登場、もう寝てられません。
枕で弟子を喬太郎は前ばかり見えて周囲が見えず、左龍は周囲は見えるが前が見えず、喬之助は両方が見えない、と評してました。客席大いに盛り上がります。
噺は若旦那の夢の話をきいた女房が夢にやきもちを焼く、困ったもんだの噺です。男が艶っぽい夢を見たときは妻に話してはならないという教訓ですね。殿方はお気をつけ遊ばせね。

柳亭左龍『妾馬(めかうま)』 八五郎の妹はお若殿様に召されてお世継ぎの男子を出産。これはめでたいと兄の八五郎も、お屋敷に呼ばれての珍問答。笑わせる噺ですが、本来はしんみり泣かせる噺でもあるとか。長いのでだいたい割愛されて面白おかしい噺となっています。左龍さんこうして数日立って、あんまり印象に残ってないです、すまんこってす。


〜仲入り〜



柳家喬太郎幇間腹』 お正月寄席でみてファンになりまして、この「喬太郎のようこそ迎賓館」を見ています。BSでの放送。毎週違った噺家がゲストで出ますので、参考になります。なんせホストの喬太郎さんが、嫌味なく楽しい進行でおすすめの番組です。


ご贔屓の若旦那の趣味に付き合わされる幇間。若旦那が針灸にこってその実験台にされる幇間のお腹。ぶすぶすと針をさすが失敗の連続で痛がり不安満載の幇間。見事になりきっていました。自前のぽっこりお腹があってこその演目でしょうね(笑)


柳家さん喬時そば』 おなじみのだれでも一度は聞いたことのある落語ですね。「今、なんどきだ!}のあれです。
そんな超有名噺をベテランで聞かせてもらうのもオツなもんですよ。いや、参りました。おそばを食べるさん喬さん、さすがというより他はありません。
先ほどの喬太郎さんが、枕でコロッケ蕎麦なんて、あんなまずいもんはないと話していましたが、その後に『時そば』、なんとまぁ、間がいいのでしょう。恐れ入り屋の鬼子母神でございますことよ。


柳家喬太郎『拾い犬』 昼の部のトリですよ。喬太郎・さん喬・喬太郎で、師匠を真ん中に挟んで口座に出ていいんでしょうかと喬太郎は笑わせながら気を使っていました。
『拾い犬』は新作らしいです。簡単なあらすじは、子供の頃仲良し二人組が仔犬を拾ってきて育てたいというけれど、もちろん親からは反対され、そこで大家さんが知り合いの商家にもらってもらうことに。そこのお嬢さんが大事に育ててくれます。まぁ、機会があって二人の内の子供の一人がその商家に奉公することになり、まじめに成人します。もう一人の子供はやさぐれた大人になり、悪巧み。そこを真面目な一人が難を救ってお嬢さんとめでたしめでたしの噺です。喬太郎さんの犬の泣き方や仕草がとても愛嬌があってよかったですよ。なんとなくですが、上方の枝雀さんを思わせるような。


う〜ん、たっぷり落語漬の3時間半です。もう堪能いたしました。漬かり具合もこれでよろしいようで帰りましょう。いい気分で。but,,,,今日の演目を写すことが出来なかったのがまっこと残念!

この一門回は来年も開催するとか、行きますがな!!