最近読んだ本


しばらく小説を読み続けておりましたが、それも少々飽きてきましてエッセイなどに方向転換、それで楽しく読んだのは写真の3点。
水色の表紙が「フランス人は10着しか服を持たない」。著者はアメリカ女性のジェニファー・L・スコットさん。彼女が大学3年の時2001年にフランスに留学して、フランス貴族のおうちにホームステイするのですが、その折々にふれたフランス人の生活ぶりを尊敬を込めて書いています。特にその貴族のマダム・シックの生き方に感銘を受けます。渡仏するまでは典型的なアメリカンライフ。洋服は靴はアクセサリーはどっさりで沢山あるのが好き。しかし、マダム・シックや家族のファッションライフを見ていると、例えばカシミヤのセーターなら3着。それを着回している。ですから毎日変えるけれど週に2回ほど同じセーターを着ているのですね。アメリカ女性にはそれはあり得ない(私でもそうです)。その代わり良質なものを着ているのです。小物で変化を付けたりして。予算内で一番良いものを選ぶ。これなんですね。予算で2枚も3枚も安物で数を揃えるより1枚にして上質なものを。ファッションで例をあげましたが、生活スタイルについても学ぶところが、納得するところが多いです。


左の文庫は木皿 泉さんの二度寝で番茶」。今回初めて知ったのですが、木皿 泉さんはご夫婦で共同執筆の脚本家です。テレビドラマの「すいか」野ブタ。をプロジュース」「セクシーボイス アンド ロボ」「Q10」などを書いております。どれも見ていなかったのでこのエッセイ集が初体験。テーマーをもとに二人の会話形式で進んでいくのですが、いやぁ〜面白い。
かっぱ(奥様のこと) :大福ちゃんの口癖は「思ったことの六割出できたら上出来」ですよね。
大福(旦那さんのこと):でもふな虫というミュージシャンの歌を聴いていたら四割でいいと言っています。謙虚な人がいるんだと感心しました。
かっぱ:半分より下なんですね。
大福 :うちも四割でいきましょう。台本もそれぐらいで。
         ・・・・・・
大福さんは脳出血で入院しリハビリを受けていたとのことですが、そのリハビリ病院に組関係の人が入院してきて、右手が麻痺してて「オレはハジキの引き金を引きたいんや。頼むから引けるような訓練してくれ」って言ったそうです。言葉も巻き舌でしゃべる訓練をさせろと言ったそうです。まさかね、拳銃の引き金を引けるような訓練させるわけないですよね。こんな具合に笑わせてもらえます。


そして写真集「味写道」。天久聖一さんはもともとマンガ家としてデビュー。そのほかアニメーション制作、舞台脚本演出、小説執筆などで活躍とのこと。
この世にある無数の写真のなかには「こんなつもりじゃなかったのに!」「どうしてこんなもの撮ったんだろう?」といってみれば失敗写真。その中に隠れた名作が潜んでいるのではと。偶然撮れた「味のある写真」。「ほぼ日刊イトイ新聞」に募集をされてその中より厳選した作品が集められました。ですのでみんな一般の方々の撮った写真です。やらせではないので余計におかしみ・味がでています。

写真集の中のものを紹介すると何かと問題になるといけませんので、表紙の写真を拡大しますね。どうです、この子供達の活き活きした顔! 節分の写真ですね。
各写真には、味写道の師匠とお茶君のふたりの会話コメントがついているのですが、それも楽しいですよ。


楽しく笑うのが一番と言い訳しつつ、最近の私の軽めの浅めの2冊。
(そう言っては著者に失礼! 軽いのはワテのことだす。ごめんあそばせ)