志の輔らくご in EX


昨日の12/19月曜日、六本木EXシアターに。このお正月まで11年間続いていた「志の輔らくご in PARCO」が劇場の改築で3年間休演となります。この11年間に全国から渋谷に足を運んでくださったお客様に感謝を込めて志の輔が皆様の元に参りますと銘打って「志の輔らくご in NIPPON」で来年のお正月より12都市をお礼参りに伺うとのことですよ。
それに先立ち12/15日(木)〜12/20日(火)の5日間、六本木EXシアターにての公演。ファンとしては嬉しきかなでございます。
この六本木EXシアターは13年11月にオープンした音楽専門のライブハウスです。元気な人をターゲットにしておりますので当然スタンディングが主流です。まぁ時々はシッティングチェアを並べての公演もあります。今回の落語はシッティングチェアを使用。それがまた安っぽいパイプ椅子とは違い座り心地の良い椅子でございますの。3時間近く座っていてもお尻が痛くなりません(オリンピックの客席も簡易にしてこの椅子使えばいいのにと思ったりして)
音楽公演を第一義にしておりますので、会場と舞台では見えないエアーカーテンがあり、客席の声や音は舞台に届かないよう遮断しているのだそうです。それは演奏する側は自分たちの音に没頭できてミュージシャンにはとても評判のよいライブハウスだそうです。そんな技術があるなんて大したもんですね、人間の英知は。
しかし落語には不向きでこけら落としに二日間志の輔さんも登場したのですが、なにせ拍手も笑い声も聞こえないので非常にやりにくかったそうです。そして今回は客席の声も拾えるマイクを設置してくれたと。そりゃそうですわね、落語はお客さんの反応があってなんぼですものね。



一部二部とも過去にPARCOで披露された志の輔さんの創作落語
一部は「ディア・ファミリー」 二部は「歓喜の歌」。「ディア・ファミリー」はいろいろバージョンがあるようでして、本日はお父さんの勤続30年を祝って社長より趣味である狩猟の成果鹿の剥製が届き。こんな大きなもの何処に飾るかと家族はしっちゃかめっちゃかという内容です。
二部の「歓喜の歌」はPARCOでやって以来何処ででもやっていないとのことです。今回8年ぶりの上演となりました。私も初めて聴くのでとても楽しみにしておりました。映画にもなりそれは観ましたので、映画のシーンも重なって倍楽しめた感じでした。
最後に暗転となり50名はいたでしょうかママさんコーラスの方々が志の輔さんの指揮のもと第九を披露してくれました。いやいや大満足の一夜でした。

今回は枕も長く大いに笑わせてもらいました。一部は「本気」についてでしたが、あれっ!? もう忘れちゃいました。笑いながらとってもいい話だったように思うのですが…それほどでもなかったのかしら(笑) はい、落語の枕です。教科書ではありません。その時楽しむが良ろしということで、ごめんあそばせ。
二部の枕は覚えてますよ。最近どういう訳か田中角栄さんの話題の本が本屋さんにずらり並んでいますよね(石原慎太郎さん、あなたが語るな!という気はしてますが)。それで若い頃角栄さんと接近したことがありそれについてでした。志の輔さんは後藤田正晴さんの息子さんと友達で学生時代はよく一緒に遊んだそうです。それが縁で息子さんの結婚式に司会を頼まれ、いざ引き受けたものの媒酌人は本田宗一郎さんで、新郎側の主賓は田中角栄。新婦側は医師会の会長と蒼々たるメンバー志の輔さんも始まる前は心臓パクパク。しかし「私やるときはやるんです!」と震える手もおさまりつつがなく進行されたようです。しかし、本田技研の当時の社長が祝辞を述べようとマイクに立って始めかけたら、急にざわざわ、がっははと言う声が響き角栄さんご退場、普通まぁこっそり抜けるものですが、、、そこは角栄さん、堂々と新郎新婦がお色直しで登場する真ん中の通路を手を右に左にかざしながら、がっはははと歩き、会場の皆さんも拍手で送るという不思議な現象。マイクの前のホンダの社長も諦めて「田中角栄さんが退場されます」と。
志の輔さんは退場の話を聞かされていなかったので、不手際で申し訳ないと角栄さんを追いかけてお詫びをしたのだそうです。すると角栄さんは「○○君(新郎)を宜しく頼むよ!!」と志の輔さんの手を両手で力強く握ったんだそうです。志の輔さんはこの人に付いていこう! と思ったとのこと。やはりなんだかんだでもカリスマ性のあった人なんですわね。
だからと言って角栄さんを…好きではありませんが