茶道 初稽古 茶飯釜

21日土曜日 遅ればせながらの初稽古。茶飯釜(ちゃはんがま)は茶事となり茶を点てるお釜でお米を炊きます。珍しいというか普通の先生のお宅では先ずお稽古させてもらえないお点前だと思います。専用のお釜、その他お道具が必要となります。社中で経験者は先生、先輩一人を除いて後は皆初めてです。そういうお点前に遭遇できる幸せで前日は夜中から興奮して目が覚めもう寝られませんでした。

先ず炭点前からです。床には軸をかけ香合を飾ります(普通の炭点前ですと香を焚きますが、香りがご飯に移るので炊かず、床に香合を飾ります)。炉には下火が入れてあり釣り釜が、そして炭斗が運ばれたところです。今日の亭主は若手のNさんがしてくれます。彼女もご飯が旨く炊けるか気になって前夜は眠れなかったようです。

下火をぐるりと囲み炭を組んでいきます。普段より下火も炭も倍ほど多めです。お米を炊かなくてはいけませんからね。きれいに炭が組まれました。

炭点前が終わりますと、お米ののった長盆を持ち出します。写真は点前本よりスキャンしました。当日の写真は準備の段階で取り損ないました。お米のざるはちょっと違いますが長盆にのっている道具は、洗い米、ざる、蓋置、茶巾、杓文字、火吹竹。お米は先生が炊く時間をさかのぼって洗い用意してくださっていました。

亭主だけでなく客も手伝って四方より火吹き竹で吹きますが火花がパチパチ散るのも茶飯釜ならではの風情。気をつけて吹かないと灰が舞い上がります。自在を上下に調節しながら炊きあがるのを待ちます。ご飯の香りがぷ〜んと立ってきましたよ。大体25分位で釜をあげ、ほら美味しそうに炊きあがっています。Nさん、大成功!! 飯椀に取り分けます。お菜は社中それぞれ持ち寄りました。一応懐石風に。
茶飯釜は茶事の趣向として捉えられるものですから、そんなにがっちりした作法でなくどちらかといえば楽しくご飯をいただきましょう的な感覚で良いと先生もお話しくださいました。お酒も少々いただいて本当に楽しい席となりました。食事が済みますとこのお釜を洗い清め湯を沸かしお茶と移っていきます。お稽古とはいえ社中皆さん忘れられない茶事となり心に残る一日でした。