あだち市場の日

私はつくづくくいしんぼうだと思います。今や美味しいものをいただくのが何よりの楽しみ。それっきゃ無い! ですから美味しいと紹介されると食べてみたい衝動は半端ありません。高級ならばそれはそれなりに(時々)、B級であればそれはそれなりに(頻繁に)。値段が高いからと敬遠するのは愚の骨頂、逆に安いからと敬遠するのも愚の骨頂。なんでも経験しなくちゃが食い意地の張った人間の王道。(って、誰が決めたの)。大体食いしん坊はみっともないと言われますけど。

それでテレビのなんの番組だったか忘れましたが、足立区千住の「ねぎま鍋」を紹介していました。そんな鍋料理があることは知っていましたが、料理したこともないしお店で食べたこともない。ネギとマグロの鍋です。千住ネギも地元の野菜で特産と聞きました。こりゃ食べてみないことにはと検索してみると、千住には鮮魚を中心とする仲卸市場があることが分かりました。鮮魚仲卸市場は築地だけと思っていましたが、他にもあるんですね。それで奇数月の第二土曜日午前9〜11時に「あだち市場の日」が開催され、一般人に解放されていることを知りました。



で、11日土曜日に行ったです。着いたのは9時過ぎ、すでにすんごい人です。マグロが売りのようです。解体をしています。人気のお店なのでしょう。すごい列が出来ています。マグロの解体は最近ここかしこで実演やっていますので珍しくはないですね。並ぶのは諦めて全然並んでいないお店でマグロを買いましたが、しかし本マグロではなくキハダマグロだったので脂の乗りは今一でこれは失敗。 違う!私が求めているのはこんなぱさぱさのマグロではないっ!! こんなマグロは近くの魚屋さんの方が余程美味しいっ! と悔しい思い全開。次回はもっと早く行って列に並ばなければのと決意した次第です。列が出来るにはこれなりの理由があるってこってす。 こうして「あだち市場の日」初心者の洗礼を受けたのであります。



市場内の食堂は海鮮丼ばかりでお目当てのねぎま鍋が無い。海鮮丼は好きですが、まぁ何処でも食べられると言えば食べられるので、ここはやはりねぎま鍋。千住駅にはそれなりのお店があるのですが、まだお昼までには時間があります。そこでそば・うどんのお店「たけうち」でねぎま蕎麦を食べました。ねぎま鍋のマグロはメカジキを使っています。そりゃマグロは高いですもんね。ざくざく使えません。今はほとんどメカジキを使うようで、一部の老舗だけはマグロでやっているらしいです。たけうちの店主は出汁にこだわり、メカジキに合う出汁を2年掛かって納得の味にたどり着いたそうです。東京のお蕎麦にしては醤油が薄く、とても美味しかったです。お汁も残さず完食。マグロの列ははなから諦めてこのねぎま蕎麦だけでもいいかなと思うほどです。600円。蕎麦自体の味はまぁそれなりです。