J亭落語会


5/18木曜日 虎ノ門JTアートホール アフィニスでの落語会。春風亭一之輔柳家三三桃月庵白酒の三人による月替り独演会が開催されています。5月は白酒師匠。好きなんですよ、このぽったりさん、ふくよかさ。「たっぷり! 体もたっぷり!」と声を掛けたくなります。













前座の桃月庵ひしもち。1991年生まれって、ついこの間って感じです。白酒のお弟子さん。「転失気(てんしき)」 
「転失気」ってご存じですか?オナラのことだそうですよ。ある住職、下腹が張って医者を呼んだところ「てんしきはありますか?」 と訊かれ、知ったかぶりの住職、「はい」と答えた。さて、知らないとは言えないので小僧を使って「てんしき」は何?と調べさせる。花屋は人に貸したといい、ご隠居は飲んじゃったといい、結局みんな「てんしき」を知らない。登場人物、みんな知ったかぶりの負けず嫌いが引き起こす滑稽さ。それがこの噺の面白さでした。

入船亭遊京「七度狐」上方落語の演目。遊京さんは初めてです。枕では何だか大人しく暗い感じだったのですが始めれば上手い。お伊勢参りに出掛けた二人が道に迷い山中の尼寺に泊めて貰う事によって起こるしっちゃかめっちゃか。あらすじをどう伝えて良いのか難儀です。じゃによって割愛。ごめんあそばせ。決して寝こけていたわけではありません。チョットだけ。


白酒「大山詣り」。長屋の講中で大家を先達に、大山詣りに出かけることになりました。大酒飲みの熊五郎、毎年毎年それがもとで大げんかとなるので、一計を案じた大家さん、酒を飲んで喧嘩を起こしたら罰則として二分の罰金、丸坊主にするというもの。行きはよいよい帰りは恐い。何事もなく帰りの江戸近くになってから気が緩んでか大げんかが起こり、寝ている間に熊五郎丸坊主にされ…、その仕返しに、あらら長屋のおかみさんたちが。。。。


白酒「厩火事」。この噺、つい8日渋谷のeplus LIVING ROOM CAFE & DINING での「リビング落語」モニター参加者で当たって聴いたばかり。このときは市場師匠。この噺は髪結いのおさきが主人公。市場さんが演じるおさきと白酒さんのおさき。どちらがどうということはとても言えません。市場さんはしゃべり出したら止まらないながらも色気を感じさせるおさき。白酒さんはおしゃべり満開のおきゃんなおさき(このお体ですのでそれも可愛かったです)。夫婦喧嘩が絶えないおさきと八五郎。働きもせず酒ばかり呑んでいる亭主にほとほと愛想が尽きたおさきは仲人に今度こそは別れると相談に。仲人も毎度のことで、八五郎の悪口を並べると、おさきはそれほどでも…と肩を持つ。はい夫婦喧嘩は犬も食わない。
それで、仲人は孔子の話を持ち出し、孔子の留守に厩が焼け大事にしていた名馬を失うがそれは咎めず皆に大事がなければそれでよしと。それに似たことをやって八五郎の大切にしている茶碗を割っておやりなさい。それで八五郎の本意を確かめてみなさいと。さて、八五郎が大切にしていた茶碗をおさきは。。。。


JTホールはそもそも音楽用に建てられたホールですので音楽を聴くには良いけれど、落語(喋る声)は響きすぎてしまって聞き取りにくかったです。白酒さんは良く通る声なので更に。落語はこのホールはもういいかな。
そして、たばこ屋さんのホールなのにロビー(ビュッフェ)の喫煙コーナーは囲いがあるわけでなし、灰皿がそこにかたまってあるというだけで、煙草の匂いで臭くコーヒーを全部飲みきれない程でした。やはりここはきっちり孤立したスペースにすべきでしょ。気が利かないったらありゃしない。