私流 たがが蕎麦、されど蕎麦

日本蕎麦好きですわ。うどんより好きですね。昔は麺類といえば蕎麦一辺倒でしたが、やはり大阪に住んでみてうどんの美味しさを知りうどんも好きになりました。しかしここ数十年東京に住みつきますと、蕎麦になりますね。東京は圧倒的に蕎麦屋さんが多いですから。

蕎麦屋いたわさ・だし巻き・天ぷらをつまみに日本酒をちびりちびりやりながら、締めにざるそばをいただくのが私の蕎麦贅沢バージョン、まっ、年に数回。毎月というわけにはいきません。

老舗やちょっと値の張る蕎麦屋さんの天ぷらって、なんであんなに美味しいのでしょうね。そんじょそこらの天ぷら専門店よりよほど美味しい。写真は去年お嫁ちゃんと二人で入ったかんだやぶそばかき揚げと穴子の天ぷら。さくさくでございます。油もいいのでしょう、胃にもたれない。そばずしもつまみに加えて二人で日本酒2合づつを頼み〜の、ざる二枚をたいらげ〜のでございますよ。老舗のざるそばは、ざるにぱらっ〜としか盛られておりませんので女性でも軽く二枚はいけます。しかし、なんでこんなに盛りが少ないんだと心の中でぶつぶつ。

先日のJ亭落語会の前にお腹をこしらえていこうと両国のほそ川にいきました。アド街で紹介されていた「冷かきそば」を食べてみたくなって。大きな岩牡蠣がどんと3個乗っています。旨かった。牡蠣の味付けが風味を損なうことなくです。こういう蕎麦屋さんの料理はそんじょそこらの小料理屋さんの上をいきますね。このほそ川は写真撮影禁止です。そう、それがいい。

今や蕎麦畑も少なく、ほとんどのそば粉は韓国産や中国産。100%国産のそば粉となればそりゃ値段も張るでしょう。べつにぼったくりというわけではないでしょうね。やはり時にはちゃんとした蕎麦を食べたいものです。そうそう、うちの近くの(普通の)蕎麦屋さんには「葉わさびせいろ」がありましてざるそばにわさびの葉がゆがかれてぱらっと散らしてあるのですが、これは美味しいです。これに添えられたわさびを溶かすととんでもないことになりますので、わさび菜だけで十分。

蕎麦屋の主人が蕎麦特集のグルメ雑誌などで、うんちくを語っておりますが、これは私的にはウザイ。蕎麦の地位を上げたいのかい? 値段が高いのはの言い訳かい? そんなこと語るな! そば粉が国産で自家製粉となれば高いことは百も承知。新鮮な素材の天ぷらなら高いのは承知。いいからもう言うなっ!でございます。
そもそも蕎麦は江戸の昔、(お店もあったけれど)屋台の出でもあります。「今何時だ?」の屋台の蕎麦なんです。
ところで、蕎麦屋さんにはデザートとして、よく「わらび餅」がありますが、これは不思議なんですよねぇ〜。何故でしょう。

いろいろ言ってみましたが、「たがが蕎麦、されど蕎麦」と言いたいのは、ひょっとして私ではなく、蕎麦屋の主人かな。書いているうちにそんな気がしてきた。あら、いけない。