2017年12月の俳句

蛇口より雫の音や冬めける  (じゃぐちよりしずくのおとやふゆめける)

昔の想い出で恐縮ながら、勝手口の外にあった水道の蛇口は栓を締め付けると凍結して出てこなくなるのでちょろちょろ流していた記憶があります。今やマンション住まいですし温暖化で戸建てにお住まいの方はそんなことしなくてもいいでしょうか?
季語:冬めく 冬らしくなってくること



散る覚悟して凩を受く一ト葉  (ちるかくごしてこがらしをうくひとは)

ほとんど裸木になって、それでも最後の一枚の葉っぱ。散歩の帰りには散っていました。
季語:凩 初冬に吹く強風



スリッパの向きはばらばら忘年会  (すりっぱのむきはばらばらぼうねんかい)

大人数の宴会となるとお座敷が多いですね。みんな酔っぱらって席立ちしてもスリッパには構ってられない。飲み過ぎですよ(笑) 季語:忘年会



丹精のみえて冬菜の青々し (たんせいのみえてふゆなのあおあおし)

東京都大田区は意外に畑が残っています。それも家庭菜園のレベルではなく広い敷地で。散歩するコースの一つにあります。小松菜や春菊、大根などの葉が長い緑の列となって並んでいます。遠くに作業のお姿が見えます。 季語:冬菜




冬薔薇や妬心はさらりと受け流し
 (ふゆばらやとしんはさらりとうけながし)

冬薔薇いいですね。わんさか咲いて無くて、すんとつんと一輪が伸びて、そんな冬薔薇が好きです。強さを感じます。葉は小さくそんなに付けて無くて、それでも茎は太くてしっかりしているように。強さを感じます。 女も春の薔薇ではなく冬の薔薇を目指しましょう!! なんちゃって(__)  季語:冬薔薇