ゴッホ展 〜巡りゆく日本の夢 at 東京都美術館


本日、こんな年末に美術館は空いているんでないのと、それでも10時前には着き、多少の列は出来ていましたが10分ぐらいで入館できました。よしよし。しかし入ればもうすでに人の波です。だからといってそれほどの混みようではありませんでした。入場を時間制限して入れているからでしょう。
ほんでもって帰りにはもうえらい長い列が出来ていましたよ。みんな考えることは一緒か。「年末に美術館は行かないでしょ、そんな酔狂な人はいないんでないの」 あてにはできませんことよ。
今回はサインボードが綺麗に撮れました。普通だとガラスに反射したり、撮す自分の姿がはいったりで。これならチラシをスキャンしなくてすみましてございます。








スタートにゴッホの自画像が展示してあります。1887年。はい、何と言っても私はこのゴッホが好きです。精神に異常を来している頃の自画像ですが口元は引き締まり正常(清浄)な目をしています。愛おしい気持ちになります。
今回の展覧会は浮世絵や日本の文献を集めるなどして日本に関心を寄せその影響を受けて描かれた作品を中心に集められております。










ファン・ゴッホジャポニスムの代表といえる作品でしょう。今回のポスターやチラシにもなっています。
「花魁(溪斎英泉による)」1887年。溪斎英泉の浮世絵を模写した作品です。バックには池が描かれ蛙はまさしく二代・歌川芳丸の「新板虫尽(しんぱんむしづくし)」の中の蛙です。
ゴッホが影響を受けた北斎や広重、國貞の作品も展示されていますので、分かり易く進んでいけます。














私はこうした絵画展を観たときは一点でも心打たれる絵があれば満足です。そして今回はこの絵です。「水夫と恋人」1888年。画像は絵はがきをスキャンですからちょっと色自体が暗めです。実物の絵の女性のドレスの赤は綺麗な落ち着いた赤でした。そしてどこそこの貴婦人と男爵ではない男女、そこがいいではありませんか。市井の人物です。
海を緑色にするなんてゴッホらしいといえばいえますね。なんせ黄色の空も描いていますから。









今回は浮世絵の影響を受けて平面的になった作品も日本初登場とのことで観させて貰えました。
ゴッホ大好きな私たちにとって、何故にこんなに上手い作家が当時は受けいられなかったのか、売れなかったのか、不思議でしょうがありません。へんな人だったから? でも大体に於いて画家は変わり者が多いのでは(笑)
日本に訪れたことのある人を訪ねて日本の話を聞いたりして日本への思いを募らせたゴッホ。心底、日本に来て欲しかった、来させてあげたかったと僭越ながら思うのであります。

※画像は購入した絵はがきをスキャン。


皆様、今年も仲良くしてくださいまして有り難うございました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。
どうぞ、佳いお年をお迎えくださいませ。