2018年9月の俳句

逆上がり苦手でありて秋茄子 (さかあがりにがてでありてあきなすび)

曲がり茄子を見ていて小学生の自分を思い起こします。全く逆上がりが出来ませんでした。季語:秋茄子(あきなす、あきなすび)


残照の端にはみ出る鶏頭花 (ざんしょうのはしにはみでるけいとうか)

近くの家の庭に咲く鶏頭。それは見事な大きさ、色艶。西日の傾げでだんだん当たらなくなっていきました。残照は本当は夕焼けにしたかったのですが、夕焼けは夏の季語。季重なりになるので。季語:鶏頭花


父と子の黙してジャズの夜長かな (ちちとこのもくしてじゃずのよながかな)

男同士、酒酌み交わす夜もありますが、ジャズに聴き入る夜もあって。季語:夜長



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零余子飯塩ひとつまみの旨さかな
(むかごめししおひとつまみのうまさかな)

零余子はヤマノイモの蔓になる肉芽です。もっちりほっこりして美味しい。

炊く時に塩を忘れてはいけませんね。季語:零余子飯



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日や風を透かし透かして虫鬼灯
(ひやかぜをすかしすかしてむしほおづき)

虫などに食われてレース状になった鬼灯の袋。赤い実が見えてこれまた風情がありますね。季語:虫鬼灯