逆上がり苦手でありて秋茄子 (さかあがりにがてでありてあきなすび)
曲がり茄子を見ていて小学生の自分を思い起こします。全く逆上がりが出来ませんでした。季語:秋茄子(あきなす、あきなすび)
残照の端にはみ出る鶏頭花 (ざんしょうのはしにはみでるけいとうか)
近くの家の庭に咲く鶏頭。それは見事な大きさ、色艶。西日の傾げでだんだん当たらなくなっていきました。残照は本当は夕焼けにしたかったのですが、夕焼けは夏の季語。季重なりになるので。季語:鶏頭花
父と子の黙してジャズの夜長かな (ちちとこのもくしてじゃずのよながかな)
男同士、酒酌み交わす夜もありますが、ジャズに聴き入る夜もあって。季語:夜長
零余子飯塩ひとつまみの旨さかな
(むかごめししおひとつまみのうまさかな)
零余子はヤマノイモの蔓になる肉芽です。もっちりほっこりして美味しい。
炊く時に塩を忘れてはいけませんね。季語:零余子飯
日や風を透かし透かして虫鬼灯
(ひやかぜをすかしすかしてむしほおづき)
虫などに食われてレース状になった鬼灯の袋。赤い実が見えてこれまた風情がありますね。季語:虫鬼灯