2018年12月の俳句

冬の滝山の背骨となりしかな  (ふゆのたき やまのせぼねと なりしかな)

まっすぐと一筋に落ちる滝。冬にはそれが背骨のように見えます。季語:冬


環七も静かに暮れて冬の雨  (かんななも しずかにくれて ふゆのあめ)

交通量の多い環七が静かなんて想像できませんが、あったんですよ。暗くなりかける夕刻、その日は車も少なくて細かに降る雨が雑音を消して。ちょっとロマンでした。季語:冬の雨。 寒い中細かに降る雨の裏寂しい感じをいいます。
※環七とは東京都道318号環状七号線の通称


湯冷めする女の髪の長さかな  (ゆざめする おんなのかみの ながさかな)

私はショートなので洗髪してもすぐ乾きますが、背中までのロングの人がタオルで先ず水分を取り、ドライヤーで乾かしているのを見ると大変だなぁ~と思います。頭の肌から風邪引かない? 季語:湯冷め


冬ぬくし豆大福のこんもりと (ふゆぬくし しおだいふくの こんもりと)

いちご大福はどうも苦手というか食べたことありません。あんこにいちごはあり得ないと思う、古い人間です。丸々した大福、ほうじ茶でいただきましょう。 季語:冬暖か・冬ぬくし


f:id:nikkokisuge:20181218151427j:plain:left  炉火熾リ白玉少しづつほぐれ
(ろびおこり しらたますこし づつほぐれ)

白い椿を「白玉」といいます。椿は冬を代表する茶花です。生けたときは蕾でもだんだん開いていきます。それも楽しみです。普通一つの花に葉は三枚が基本です。しかし12月の茶花はそれに限らずということです。なぜ? 分かりません(スミマセン) 季語:炉・炉火