2018年1月の俳句

拗ねる子に小町持たせて歌かるた (すねるこにこまちもたせてうたかるた)

お正月の集まり。親たちは百人一首のかるたとりに夢中になりますが、幼子は退屈しそのうちご機嫌斜め。そんなとき小野小町の綺麗なお姫様の札を持たせれば機嫌は直ります。決して蝉丸ではなく(笑)。季語:歌留多 子供達が遊ぶえが際だつ歌留多を「いろは歌留多」といいます。



猪鍋や奥多摩の闇くもらせり (ししなべやおくたまのやみくもらせり)

お正月に食べた猪鍋です。ガラス戸の向こうの闇は湯気でくもって寒さは遮断されぬくぬくでした。 季語:猪鍋



寒林の奥の奥まで日矢射して  (かんりんのおくのおくまでひやさして)

冬の山は葉が全て落ちなんと見通しの良くなることか。冬にいっぱいお日様を受ける、それも生きていく上の知恵かも知れませんね。季語:寒林





夜咄の手燭の火影露地茶室

(よばなしのてしょくのほかげろじちゃしつ)

お茶の初稽古は夜咄茶事にならって進められました。本当の夜となると実際大変ですので昼間です。電気は全て消し、シャッター(雨戸)を下ろして暗闇に。うちの先生はなかなかのアイデア茶人です。
ただただ手燭の灯りが頼り。茶室は幽玄の世界となりこの上なく趣があります。貴重な体験をさせていただけました。
季語ですが夜咄もこのところ季語として詠まれているようなので使いました。
写真は教本の表紙。お稽古とはいえ茶事ですので写真撮影は控えました。





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かっちゃんに献げます


寒椿友逝くを知り黙となる (かんつばきともいくをしりもだとなる)


友人の旦那さん。私と同じ歳でした。もう40年の付き合いでしょうか。お互い夫婦で飲んだり旅行したり。想い出は色あせることありません。