2018年2月の俳句

二月はや南房総色の満つ (にがつはやみなみぼうそういろのみつ)

千葉県の何処に登ろうかと検索していますと二月早々と春の花が咲き乱れる観光地の紹介を目にしました。やはり南房総半島は春が早いです。「花」は俳句では「桜」を意味する季語となりますので、それを避けて「色」にしました。季語:二月



あれがタマ変貌してをり恋の猫 (あれがたまへんぼうしてをりこいのねこ)

この時期猫の発情にはまいったですね。うちのまわりの野良猫も凄いことになっています。駐車場に馴染みの野良猫がいますが、この時期はこちらに目もくれません。季語:猫の恋、恋猫



唸りをる蕾開けと熊ん蜂 (うなりをるつぼみひらけとくまんばち)

兼題で「蜂」が出ましたが、まだ二月、歳時記で分ければ二月も春に入りますが、、、いくら何でもまだ飛んでませ〜ん。で、困った。この二月に春日和に誘われ出てきた蜂を想像して。季語:蜂、熊蜂



佐保姫の衣ずれのして山野覚む (さほひめのきぬずれのしてさんやさむ)

季語の佐保姫は奈良平城京の東にある佐保山を神格化した春の造花の女神です。佐保姫が空を舞いその衣の音で、触れられ野山が目覚めていくことを想像しました。



肯定と否定の日々や二月尽 (こうていとひていのひびやにがつじん)

何だか気持ちの上でいろいろ感ずることがありました。もう二月は終わってくれないか。
季語:二月尽 二月の終わり  慌ただしく過ぎる感慨と同時に春本番に向かうほっとした気分も含みます。