2018年7月の俳句

梅雨明けて白の眩しき街となり (つゆあけてしろのまぶしきまちとなり)

梅雨明けがもはや遠い日のことのように感じます。この早い梅雨明けがとんだ災難を及ぼすことになってしまいました。季語:梅雨明け



ぽっこりと尻の形の麻衣 (ぽっこりとしりのかたちのあさごろも)

麻の着物を来ますとこういう状態になります。男性の麻のスーツもズボンの膝の辺りも出てましたね。昔よく目にしました。麻は皺になるしこういう状態になりますが、やはり季節感溢れる布です。季語:麻衣



半日ほど土用蜆を飼ふてをり (はんにちほどどようしじみをかうており)

しっかりと砂抜きしないと美味しい蜆も不味く感じてしまいます。塩加減は大丈夫か、砂を吐いた水は汚れたら替えなくちゃと世話がいります。季語土用蜆。土用の頃の蜆は春の蜆に比べると味は落ちますが、滋養があるといわれています。



白衣ふたり宿に持ち込む草いきれ (はくえふたりやどにもちこむくさいきれ)

四国のお遍路さん、テレビで観てましてそんな状況を想像しました。季語:草いきれ。茂った夏草が出すむっとした熱気。宿に入る頃にはほどほどの匂いになっていることでしょう。


堅物も角を崩して冷奴 (かたぶつもかどをくずしてひややっこ)

季語:冷奴。庶民的な夏の食べ物。しゃちこばって食べてはいけません(笑)。堅い話もそこまでにして、さぁいただきましょう。角からねっ!