2019年6月の俳句

東雲に沼は光りて蜻蛉生る  (しののめに ぬまはひかりて とうぼある)

蜻蛉が羽化する様子をYouTubeで観ましたが、夜明け方のうっすらの光が幻想的できれいでした。季語:蜻蛉生る(とんぼうまる)。俳句では「生る」を「ある」と詠むことが出来ます。五文字にまとめたいときに使います。


丹頂の雛は真菰に見へ隠れ  (たんちょうの ひなはまこもに みえかくれ)

テレビのニュースで十勝湿原で丹頂の赤ちゃんが生まれたニュースをやっていまして、それでの一句。季語:真菰


人の気に慣れ藻より浮く目高の子  (ひとのけになれ もよりうく めだかのこ)

うちの今年生まれた目高の子です。最初はベランダの網戸を開けるだけでもさっと身を隠しておりましたが、人の気配にも慣れ餌を貰えることも分かって浮かび上がってきます。七五五の破調です。季語:目高の子


親までも飲み込むほどに燕の子  (おやまでも のみこむほどに つばめのこ)

餌をもらうため、いっぱいに口を広げますね。おっとととと親の頭が無くなっちゃった、、、なんてことはありませんが(笑)。季語:燕の子


青簾かくれんぼおの影うつり  (あおすだれ かくれんぼおの かげうつり)

「かくれんぼ」の五文字を敢えて「かくれんぼお」と六文字にします。六文字にしますとゆったり感がでますね。六文字を五文字にしたり、六文字を五文字にしたりと案外ルールに則れば俳句も自由度が増します。季語:青簾

今回は子に的を絞って作句してみました。