2020年1月の俳句

訪ねたる秩父も奥の初御空 (たずねたる ちちぶもおくの はつみそら)

今年の初旅行は秩父。お天気は最高でした。季語:初御空


武蔵山の眠りの深々と (おくむさし やまのねむりの しんしんと)

奥武蔵の山々はそれほど高い山はありませんが、それでも静まりかえっています。季語:山眠る。


介護のことしばし忘れて寒夕焼 (かいごのこと しばしわすれて かんゆやけ)

冬の夕焼けを見ると塩釜の両親を思い出します。冬の夕焼けは鮮やかですがすぐに薄れます。ちょっとの間の美しさに心和ませて。季語:寒夕焼。


金鍔の一包持て寒見舞 (きんつばの ひとつつみもて かんみまい)

お正月の戴き物の上等なお菓子に口が肥えますが、庶民的な金鍔はそんな時に優しく温かい。季語:寒見舞。


先がけて伊豆に群れ咲く野水仙 (さきがけて いずにむれさく のずいせん)

水仙は日持ちしますね。我が家のベランダの水仙は一ヶ月ほど咲いておりました。その水仙を見ていて十数年前に行った伊豆の爪木崎の水仙を思い出しました。見事な群生でした。季語:水仙