東京渋谷のPARCOは建て替えで3年半休業していました。3月から5月までオープニング・シリーズと銘打って、そうそうたる出演者による演劇が上演されるとのことです。それに先駆けての杮落としで立川志の輔による「志の輔らくご~PARCO劇場こけら落とし~」。PARCO劇場での1月公演といえば「志の輔らくご in PARCO」が恒例でした。志の輔ファンは特にPARCOでの復活を心待ちにしておりました。
渋谷といえば駅前はすごい勢いで再開発が進んでおりますが、ここPARCOのある辺り、NHKに近い、まぁ渋谷も奥の辺りも再開発が進んでおるのですね。古かった渋谷公会堂もすっかり新しくなっておりました。
一応ファッションフロアも覗いてみましたが、アートっぽいファッションばかりでどんな人が着るのかなぁ~って感じ。アーチストや芸能人をターゲットにしているのかしら。渋谷ならではのファッションで、銀座や日本橋で着て歩いても浮くかな。まぁ、いずれにしてもオバサンには縁のないファッションです。
この志の輔らくごは1/24に始まり、我々が行ったのは2/18。もう終わりに近いからか祝花はさすがに少々。「座席数が458席から636席に増え、舞台空間も拡張された」ということなので、どんな演出をしてくれるのか期待が膨らみます。なんせ「メルシーひな祭り」を演りますからね。
幕が開くと志の輔師匠が猿楽師に扮して登場。古来よりこけら落としには欠かせないとされた三番叟(さんばそう)を舞い踊ります。
開演前 開演後
高座着に着替えて、三番叟が劇場に宿る神にささげたものであることを話しました。神様の御利益がテーマの古典落語「ぞろぞろ」へ。「こけら落としの一席」として、こう持っていくところは心憎い演出です。
「メルシーひな祭り」。フランス特使婦人と幼い娘が雛人形の名職人がいり町を訪れて、、、、下げのセリフで暗転し、ステージに現れたのは生きている雛人形飾り。PARCO劇場ならではの期待に応えての演出。
中入りの後「おめでたい一席」として「八五郎出世」。何でもPARCOで初めての演目とのこと。他の噺家さんのは幾度となく聴いておりますが、そうか志の輔師匠のは初めてなのかと。殿様のお世継ぎを産んだ妹とがさつな兄の久しぶりの対面、兄妹愛に涙を誘います。(この演目は誰がやっても下手な人のは聴いたことがないなぁ~)。
何せ出世話ですから、杮落としの最後の演目にふさわしいであります。