2020年4月の俳句

気塞ぎの入る間もなき芝桜 (きふさぎの はいるまもなき しばざくら)

芝桜は地にびっしり隙間なく咲きますね。そんな花に元気もらって。季語:芝桜。


ままならぬ外出に春服忘らるる (ままならぬ そとでにはるふく わすらるる)

街にお出かけの無い日々、タンスを開けて「ああ、こんな服もあったっけ」と、よそ行きの服も着る機会が無く春は終わってしまいそう。季語:春服。


春愁や中止の知らせまた開く (しゅんしゅうや ちゅうしのしらせ またひらく)

届く文やメールは中止の案内ばかり。恨めしげに何度も読んでしまいます。季語:春愁。


f:id:nikkokisuge:20200428033737j:plain:left  素朴さのくぼみに出でし蓬餅

(そぼくさの くぼみにいでし よもぎもち)

草餅は道の駅などで売っているものが好きです。蓬の香りがいっぱいだし、いかにも手作りの美味しさもいっぱい。季語:草餅、蓬餅。



鮫皮に円を描きて山葵の香 (さめかわに えんをえがきて わさびのか)

鮫皮を使っておろす山葵はなんてクリーミーなんでしょう! これだけで酒のあてになります。季語:山葵