気塞ぎの入る間もなき芝桜 (きふさぎの はいるまもなき しばざくら)
芝桜は地にびっしり隙間なく咲きますね。そんな花に元気もらって。季語:芝桜。
ままならぬ外出に春服忘らるる (ままならぬ そとでにはるふく わすらるる)
街にお出かけの無い日々、タンスを開けて「ああ、こんな服もあったっけ」と、よそ行きの服も着る機会が無く春は終わってしまいそう。季語:春服。
春愁や中止の知らせまた開く (しゅんしゅうや ちゅうしのしらせ またひらく)
届く文やメールは中止の案内ばかり。恨めしげに何度も読んでしまいます。季語:春愁。
素朴さのくぼみに出でし蓬餅
(そぼくさの くぼみにいでし よもぎもち)
草餅は道の駅などで売っているものが好きです。蓬の香りがいっぱいだし、いかにも手作りの美味しさもいっぱい。季語:草餅、蓬餅。
鮫皮に円を描きて山葵の香 (さめかわに えんをえがきて わさびのか)
鮫皮を使っておろす山葵はなんてクリーミーなんでしょう! これだけで酒のあてになります。季語:山葵