2021年6月の俳句

若葉満つ緑尽くして大樹なる (わかばみつ みどりつくして だいじゅなる)

これはみたままです。季語:若葉。


絵茣蓙古る村に一軒なんでも屋(えござふる むらにいっけん なんでもや)

山歩きのとき車で山里の道を走りますと、時々何でも扱う万屋さんを見かけます。そこに想像を膨らませてみました。今やそういったお店もコンビニになってゆく気配ですね。季語:絵茣蓙、花茣蓙。



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 山梔子の花の香こぼすジャズシンガー
(くちなしの はなのかこぼす じゃずしんがー)

兼題に「山梔子の花」と出て、すぐにビリー・ホリデイを思い浮かべました。彼女は髪に山梔子の花を好んで飾ってステージに立っていたとのこと。季語:山梔子の花。




満天の星に隠れし夏の山 (まんてんの ほしにかくれし なつのやま)

上高地での夜空。何年ぶりかに星いっぱいの空を見ることが出来ました。焼岳もすっぽり星空に包まれて。季語:夏の山。



f:id:nikkokisuge:20210621143027j:plain:left サバンナに妖怪めきて蟻の塚
(さばんなに ようかいめきて ありのつか)

テレビをつけたら、オーストラリアでしたかこのような蟻塚が林立している風景が映し出されていました。それはなかなかに不気味でした。私はそういうところには行けませんわ。季語:蟻