美術館いろいろ

 いろいろと言っても2件です。
 4/21 根津美術館の『燕子花図屏風の茶会』。
昭和12年5月に根津嘉一郎氏が自邸開いた茶会で取り揃えられた軸や茶器などの展示会です。
そして何と言ってもご自慢の尾形光琳の筆になる「燕子花図屏風」を客人に見せたかった。それで薄茶席の後に大広間に移動し、この屏風を飾り披露し、酒席を設けたとのことです。そりゃ客人を大喜びだったでしょうね。









展示会の後は庭園を散策し、呈茶を受け燕子花の写真をば写しました。このときはまだ少ししか咲いていませんでした。





 4/29 は上野の東京国立博物館の特別展『空也上人と六波羅蜜寺』。「空也上人立像」目当てです。空也上人は念仏「波阿弥陀仏」を唱えながら歩いたとのことで、口から漫画で言えば吹き出しのように仏像が出てきています。像は思っていたより小さいですが、観ているうちに大きく感じられるのは何故でしょう。博物館の案内文を紹介します。







重要文化財 空也上人立像くうやしょうにんりゅうぞう
康勝作 鎌倉時代・13世紀  京都・六波羅蜜寺
鎌倉時代を代表する仏師運慶の四男である康勝の作。首から鉦を吊るし、たたきながら左手に鹿角杖を持ち歩く遊行僧の姿である。頬がこけた痩身の体つきはリアルで、念仏を勧めて市中を巡り歩いた上人の姿を彷彿とさせる。開いた口から木造の小さな阿 弥陀立像が六体現れ出るさまは、空也上人が「南無阿弥陀仏」の名号を唱えると、その声が阿弥陀如来の姿に変じたとする伝承を立体化したものとして有名である。

名だたる高僧を彫っただけでなく、市井の人々に寄り添った空也上人を題材にした康勝が立派! 観ているうちにこの仏像から慈悲深さが伝わってくる思いがしました。
この他にも六波羅蜜寺が所蔵する仏像がすごいです。一体六波羅蜜寺はどんな寺なの? 勉強しなくちゃ。