このところ涼しい日が続き晩夏ではありますが、これで残暑がぶり返してきたら、、、、地獄だわ。若い頃は夏がすきだったのに、毎年毎年どんどん夏がしんどくなり、苦手になってきました。夏が好きといえるのは若さなのか。
仰向けに果てゐし蝉と鳴く蝉と
この一週間はお出かけの多い一週間でした。まず長年の付き合いであった美容師T君が郷里である宮崎に帰ります。お付き合いはシャンプー担当から始まる8年ほど前からです。この美容室は店主のこだわりの強いお店でオシャレで清潔なお店ではあるけれど、路面店でもなくお客が少ない。カットの上手さは超一流なんだけど、口コミだけでお客を取りたいという店主の主旨が裏目に出たか何年たっても客数が増えない。こんなに客が少なくては自分の力が伸びないと思ってか従業員の出入りが頻繁。ということはシャンプー係のT君も否応なく下積み時代が長くなります。その中でT君は黙々と耐える、頑張る。そして晴れて数年前にハサミをもてる美容師に。そんな彼に声援を送りたくて店主からT君にと指名しました。さすがカットは店主仕込みで上手い。何の遜色も無し。その彼が故郷に店を持つために帰郷するのです。お祝いのお別れ会です。飲みましょう! 今宵は二人でデートだよん!! はい、どうみても息子と母親でござりまする。
で、案内したのは浅草。ほとんど行ったことがないというので。先ずは神谷バーで電気ブランを。T君はちゃんと調べてきましたよ。太宰治の「人間失格」に出てきますねと。
今晩はね数件回るからちょっとづつね。
さあ、次は駒形どぜうへ。どぜう鍋は初めてで食べてみたかったと。合点だ、どんどん食べてちょ。話も弾みます。必然的に仕事の話に。下積みが長くて良く我慢したねと労うと、我慢とは思ってなかった。自分の性格にはあのペースがあっていたと。
アレッ? そうなの。まあいいか。苦労で無かったのなら。でも私に指名してもらったときはとても嬉しかったそうです。良かった。私も嬉しい。愚痴を言わない青年です。勤めたお店のことも悪く言わない青年です。清々しい。
さあ次は、神谷バー・駒形どぜう・ポッピー通りと浅草の王道をと思ったのですが、ホッピー通りは次回の機会に。堀切菖蒲園に店を構える我が類友のゲルシーさんの焼き鳥を賞味いたしやしょう。「よつは」の焼き鳥も食べさせてあげたかったのです。浅草から電車で向かいますがちゃんとエスコートしてくれます。外息子に認定させてもらいます(笑)。
ゲルシーさんとも話が弾み美味しい焼き鳥を愛でつつ夜も更けてきました。さあ帰りましょうかね。
これからも年に1回は上京して東京の空気を味わいたい勉強したいというT君。再会を約束してお別れです。「次は僕がご馳走出来るくらいになって戻ってきます」。そう、その日を楽しみに待ってますからね。頑張れT君、巨匠と呼ばれるその日まで。
ああ、短文を旨としている私でありますが長くなって来ました。こりゃいかん。自分の文ですが、案外書いていると飽きてきますね(笑) わがままですみません。あとはまた今度にします。