2014年8月の俳句

老いの身に鞭打ち伝ふ原爆忌  (おいのみにむちうちつたふげんばくき)
揺らぎをる不戦の誓い終戦日  (ゆらぎおるふせんのちかいしゅうせんび)

8月ですので戦争にまつわる句を詠みました。だんだんにあの戦争のこと忘れていきそうで。二度と戦争を二度とあの苦しみを起こしてはいけないと伝える体験者もお歳を召されて。
それがどうですか、今の政府は阿部総理は。原子炉の再開や憲法九条の改正・集団的自衛権となんだか危なげな方向に向いているようで。季題は原爆忌終戦の日



極道も博士も昔ラムネ友  (ごくどうもはかせもむかしらむねとも)

季題はラムネ。昔、駄菓子屋さんで近所の子供が並んで飲みました。みんなみんな喧嘩するけど仲良しでした。昭和の一こま。
こういった句は人事句(心象句・生活句)と言われます。いわゆる人に関わる句ですね。それに対して自然などを詠む句を風景句(写生句)といいます。俳句はこの二つに大きく分けられます。基本は風景句でこれをマスターして人事句へといわれます。私はどうも人事句が好きでして偏る傾向にあります。もっと風景句も詠んでバランス良くと指導がありました。キャッ!!

といいつつ人事句をもうひとつ(^∧^)


先輩の告白待ちし盆踊  (せんぱいのこくはくまちしぼんおどり)

テレビのコマーシャルみたいに「先輩、蚊です!」とぴしゃりではあんまりだ。
盆踊りはそんな思いで先輩の言葉をいまかいまかと待ちましたよね。おお愛しの乙女心。季題は盆踊



墓参なき荒れたる墓や声のせし  (ぼさんなきあれたるはかやこえのせし)

もう訪れる人もないのか荒れ放題のお墓。なんだかそこに眠るご先祖の憂いを聞くようで辛いものがあります。季題は墓参(はかまいり・ぼさん)



敷き藁にごろり南瓜の列できし
(しきわらにごろりかぼちゃのれつできし)

敷き藁の役目は雑草が生えるのを防ぐのと雨で土がはねるのを防ぐこと。そんな甲斐あって美味しそうな南瓜が畝に列を作っています。さあ収穫ですね。季題は南瓜