9月の俳句

秋草や無縁仏を彩りて
きれいに掃除され花の供えられた墓のかたわらに、もう訪れる人もないお墓があったりします。花は供えられていないけれど、秋草が替わりに花を咲かせ供えられているような景を詠みました。季題は「秋草」です。


散歩へと誘ふ風と草の花
この間のちょっと秋めいて涼しかった日、風も秋の香りがし、秋の草花を見つけに散歩に出たくなりました。季題は「草の花」です。


忘れたき言の葉多し月の夜
悲しく傷ついた言葉もこの美しいお月様を目にするとほんの些細なこと。忘れましょう。今晩は十五夜。皆さんはどんな気持ちで眺められるのでしょうか。季題は「月」です。