2012年12月の俳句

ほうとうの湯気満ちをりし冬山家(ふゆやまが)

山梨県の郷土料理ほうとう。ぶっとい平麺と野菜が素朴で里の味です。山梨のトレッキングの帰りいただくのがを楽しみです。季題は冬の山(冬山家・枯山)。


愛しきははかなげな君冬の蝶

季題は冬の蝶。日向を求めて弱々しく飛んでいます。私もこんなふうなこと言われかばってもらいたい。「君なら大丈夫!」ばっかりだもんなぁ。


枯蘆の風の騒ぎや鳥立てる

季題は枯蘆。笹子(チチと鳴く冬の鶯)などが潜んでいますが、強い風にびっくり。


深々とお辞儀を受けし社会鍋

年末の風物詩、街頭募金運動ですね。皆さんの善意が鍋の中にいっぱいです。季題は社会鍋(慈善鍋)。


数へ日や身の丈の年とぞ思ふ

季題の数へ日は今年もあと数日という日。この一年振り返って大きな大きな幸もなかったけれど不幸せもなく健康でいられました。これが今の私にはふさわしい年でありました。感謝です。