2014年1月の俳句

上生菓子「雪うさぎ」
あまりに可愛いので食べるのが惜しいほどでしたが生ものです。飾っていくわけにもいきません。耳は本物の葉。黄身餡です。薄茶でいただきました。





さてさて、1月の俳句。大きな季題「正月」から

身ほとりも少し華やぐお正月

この正月は夫婦二人だけのお正月で、普段と変わらない有りようですがそれでもお屠蘇などいただいて気分は上々。



真みどりの春七草の色を得む

季題は「七種(ななくさ)」・春の七草。スーパーで買い求めた七草でお粥を作りました。七草はどれがなにやら分かりませんが、白いお粥に緑が美しい。




寒晴(かんばれ)の空に足突く梯子乗り
季題は「寒のうち」・寒








煮凝(にこごり)や老母の口はしかと受け

季題の「煮凝」は魚など煮た汁が寒さのため固まったものです。子供の頃あったかご飯の上に乗せて食べるのが大好きでした。とろっと煮凝が溶けます。魚を上手に煮れば汁も濁らず綺麗な琥珀色なのです。寝たきりになった母も祖母の煮凝を思い浮かべたのか。



湯たんぽの湯で顔洗ふ始末かな

昔は瞬間湯沸かし器なんてありませんでしたから、翌朝湯たんぽの残り湯を洗面器に母が入れてくれて顔を洗いました。
湯の温かさはそのまま母の暖かさで幸せでした。そんな日々の小さな始末でも母の愛に結びつけられる、昭和でしたね。