思いがけず この絵が


数日前の暑さのぶり返しには、さすが堪えました。やはり高齢者であることを認めなくてはならん、悔しいけれど。
老人の心構えなんてあるのかなぁ〜と佐藤愛子さんの「90歳。何がめでたい」と養老孟司さん南伸坊さんの対談「老人の壁」を読んでみました。
佐藤愛子さんはやっぱり90歳過ぎてあの昔のようなすぱっと怒ってみせるのは無くなってちょっと残念。90歳にして尚気炎をはくかと期待していただけに…



「老人の壁」は全編通して面白い。かの沢庵和尚が言っていたそうです。対談をかいつまんで

養老:「人のことはかまわず、我さえよからばと思ひて、きのゆるゆるとした人、かならず命長し」。……つまりは自分勝手な人が長生きする(笑)。政治家は長生きしないよね。そう考えると中曽根康弘さんはこれだけの長寿なんだから、相当な人ですね。
南:中曽根さんの書いた俳句というのが泊まった旅館に置いてあったけど、確かに敏感な人の句って感じはしませんでした(笑)


私は長生きしそうにないわ。そろそろぼちぼち身辺整理すっかな。

健康診断のタイトルでは

養老:…癌の診断のあと、余命を言うでしょう。このままだとあと何カ月。今これがだんだん縮んでいるの知ってます?昔は1年って言ったんですよ。でも1年って言ったのに、10ヵ月で死なれると困るじゃないですか、医者としては。
南:医者が殺したみたいになりますね。
養老:だから今、だんだん短く言うようになったの。「6ヶ月」って。6ヵ月で、やっぱり5ヵ月で死んじゃったり、4ヵ月で死んじゃったら、自分がやったかのようになるから、心配なら「3ヵ月」って言う。……医者が「先生、今に、明日って言うようになりますよ」って(笑)。

逆に「明日」って言われたら「3ヶ月」と解釈することにしよっと。
とにもかくにも老人はみんな不機嫌な顔をしているから、楽しいこと見つけて生きていきますわ。




そんなかんだでタンスの引き出しを整理していたら、すっかり忘れていたへそくりが数十万円出てきた! ってことはなく、こんな絵が出てきました。姪のY子ちゃんが幼い頃に描いた絵です。兄夫婦の子供ですが私が嫁に行くまで一緒に暮らしていました。父の日・母の日、あれっ、叔母の日もあったっけ?ってな具合ですが、美人に描いてくれてありがとう。半世紀も前のものですよ。
幾度の引っ越しにもついてきてくれたんですね。息子達の絵は一枚も残していないのにぇ。ええいっ、ここまでくれば墓場まで持っていきまっせ(笑)