炭酸の抜けてラムネの失恋歌 (たんさんの ぬけてらむねの しつれんか)
失恋するとどうにもこうにもうつろ。季語:ラムネ。
夏痩せを老いた母より気遣はれ (なつやせを おいたははより きづかはれ)
いくつになっても娘は娘。季語:夏痩せ。
腹這いに鰈のよふな昼寝の子 (はらばいに かれいのよふな ひるねのこ)
ただただ平らに眠る子。季語:昼寝。
刃の入りてぽんと罅いる西瓜玉
大玉の西瓜。八百屋のおじさんが小分けにしてくれました。包丁に弾ける西瓜は甘かった。季語:西瓜。
青田より生へたる雲の白きこと (あおたより はへたるくもの しろきこと)
米の産地の田園風景。青い稲と白い雲のコントラストが鮮明で、お互いを際立たせていました。季語:青田。