2011年4月の俳句

笛吹の里うめつくす桃の花

山梨県笛吹市は桃の産地で有名です。一昨年に訪れました。どこまでもどこまでも続く桃の花。それは見事で初めて目にする桃の花に心は躍りました。イベントの熱気球に乗れまして、空からの桃花畑の眺めも圧巻でした。(今年は東日本大震災の影響でイベントは中止となり熱気球も中止だったようです。)季題は桃の花。
畑では桃の交配の作業をしておりまして、その作業を見るのも初めてでした。
交配の竿振る女(おみな)桃の花
交配の竿はちゃんと呼び名があるようですが分かりません。


潮照りの海女に売らるる栄螺かな

栄螺(さざえ)が季題です。お刺身もこりこりして美味しいですが、壺焼きも美味しいですね。蓋の脇から楊枝でつるりと肝まで切れずに出せると嬉しいですよ。海風に頼もしく焼けた海女さんに売られている栄螺はそれだけで磯のかをりが漂い迷うことなく買ってしまいます。



風立ちて一人静の恋の舞

季題は一人静。4枚の葉の真ん中に1本の白い花が咲いています。静御前が一人で舞っている姿に例えて名付けられました。吉野御前・眉掃草とも呼ばれています。風に揺れる様子が、静御前が恋人の源義経を想い舞っている情景と重なりました。