志の輔らくご in PARCO 2012


すでに17年も続いているのですね。1ヶ月のロングランになったのは5年ほど前らしいです。私が知ったのは2年前、WOWOWでやっていて録画をしたのがきっかけです。それ以後パルコでのものを見たかったのですが機会を逃し、今回先行予約でゲットできました。
演目のネタがばれちゃいますが、お許しを。

最初に最近話題の話から入りまして、今回はリニアモーターカー。恐るべき科学の進歩にふれ、今までの歴史で願ったことは研究者の努力の甲斐あって達成できた。その流れでタイムマシーンの完成によりタイムトラベルが可能になるのではと、、、、

演目一「タイムトラブル」
授業に40分も遅刻してきた教師、その理由を生徒たちに説明します。なんと出掛ける時に部屋に宮本武蔵が現れたというのです。アホクサとしらける生徒、徐々に教室から出て行きます。先生の語り口や生徒の反応の様子を志の輔はうまく表現します。最後に1人残った生徒、先日遅刻したのは実は、、、、、
幕間に影絵でその後の宮本武蔵の様子を見せます。それも曲はサディスティックミカバンドの「タイムマシンにおねがい」!?う〜ん、なかなか心憎い演出。


演目二「メルシーひな祭り」
フランスの外交官の奥さんとお嬢ちゃんが雑誌で見た「雛人形」の美しさに魅せられ、帰る前にその人形師の作る雛人形を見たいと成田空港の近くの寂れた町に立ち寄ることに。それは町内上げて歓待します。商店会の会長さんとそれぞれの店主の下町ならではのおもてなしの優しさと滑稽さ。それをうるさがる事なかれ主義の小心の外務省の役人の対比が面白いです。やっと人形師のところに着いたはいいけれど、人形作りは頭(かしら)と胴体は別々の作業。並んでいるのは頭だけ、、ひな壇を思い描いている幼い子供にはいくらなんでも見せられないと。
そこで町内の人々はひな壇を見せるとんでもないことを思いつきます。。。。。

お噺終わって衝立が左右に割れ現れたのはひな壇。こりゃ憎い演出だな。さすがパルコ劇場のスタッフと感心します。

ここで15分の仲入り。


演目三「紺屋高尾」
真面目で仕事好きな染物屋の職人の久蔵。好青年で親方からも目をかけてもらっています。そんな久蔵が三日三晩伏せてしまう病に。心配した親方が聞き出せばそれは病は病でも恋患い。その相手はこともあろうに当時吉原の頂点にいる花魁「高尾」。高嶺の花もいいところ。AKB48の前田ちゃんどころじゃない。親方は花魁に逢うにはお金がいる、最低でも15両金を貯めろとと諭します。3年かかって貯めた15両、ようやく高尾に会いに、、、、
運は久蔵に味方し、奇跡的に高尾に会え、しかも純朴な久蔵の心持ちに高尾は惚れちまい、晴れて夫婦になるというラッキーボーイ久蔵ストーリーです。
この噺は師匠の立川談志も得意としていたようですから、追悼の意味もあって選んだのかもですね。

一旦幕が下りて、再び開き謡とお囃子の方が並び、中央に志の輔さん。客席と一緒に三三七拍子。高らかに謡や鼓・三味線・手拍子が会場に響きます。いいなぁ〜。この雰囲気。来年も是非来たい!