2012年4月の俳句

つづら折り一折れごとの花曇

つづら折りを上がっていくとそのおりおりの景色が違って見えます。生憎の曇りですがそれもまた風情と感じて。季題は花曇。


古里はいつしか青き麦も消へ

幼い頃は麦畑を間近に見た記憶がありますが、最近めっきり少なくなった気がします。小麦粉のほとんどは外国からの輸入に依存していますものね。他の生産物もしかり。ちょっと寂しいです。でもビール用の麦畑はあるようですね。季題は青麦。


秘めしこと母のたんすの桜貝

春は様々な貝が旬となります。貝の中でも桜貝は何か恋を感じさせロマンチックですね。母のタンスの整理をしていて見つけた桜貝。母の古きいとおしい想い出でしょうか。季題は桜貝。


唇に縮む綿菓子春祭り

季題は春祭。祭に夜店で買う綿菓子、大人になっても楽しみなものですね。くちびるについた綿菓子、縮んで溶ける前にあなたのくちびるに移したい、、、なんちゃって!大人になると楽しみかたがまた違ったりして(笑)


伊豆の旅締めは山葵(わさび)の茶漬けかな

清流の多い伊豆は山葵の産地。少し山の奥に入ると山葵田を多く見かけます。食事処やおそば屋さんも生山葵を使っているところがあります。季題は山葵。