特撰落語名人会 江東区文化センター

1/5初笑い。柳家権太郎・柳家さん喬春風亭一之輔の豪華メンバー。それで3600円ですから安い。ホールが公共だからでしょうか。民間ホールで独演会などは6000円はしますから。このメンバーでたっぷり聴かせてもらえるからありがたいこってす。そういえばつい先日の俳句の講演会、そんなにメジャーな俳人でもないけれど4人出て5000円は高くないですか。しかも会場はNHK文化センター青山ですぞ。大教室で会場費掛かってないですぞ。まぁいいですけどね。




前座の朝太郎「子ほめ」。うまかったです。しかし字がこの上なく下手ですね。この演目を書いたのは彼。休憩に衝立の向こうで書いておりました。しかしなんですね。落語以外に歌舞音曲を習っているようですが習字も習うようにお願いします。こうしてブログで下手だ下手だと言われますんで(笑)
権太郎も一之輔も枕が面白いです。権太郎さんは結構長くやってくれました。噺は無しで枕だけで終わってしまうのではないかと思うほど。その内容は…笑い転げて忘れました。それに比べてさん喬さんは大体いつも枕は短くさらりといきます。枕はアドリブ的な要素も多分にあるので、得手不得手があるのかも知れませんね。




左/権太郎師匠、右/さん喬師匠。このお二人は気が合うのか二人会などもよくやっているようですし、こうした二人での写真も多いです。碁石をハート型に並べて和みますねぇ〜。
権太郎師匠は現代の落語会を代表する爆笑落語。とにかく表情が豊かで嬉しい顔、怒った顔、拗ねた顔など噺に彩りを添えます。「猫の災難」酒好きの男がべろべろに酔っぱらってその罪をすべて隣の猫の所為にしてしまうという噺ですが、権太郎はその様を酒乱ではなくかわいげのある呑み助に演じているのがさすがだと思いました。
さん喬師匠「八五郎出世」(「妾馬」) 長屋に住む粗忽者八五郎の妹がお殿様の側室になりお世継ぎを産んだということで八五郎もお屋敷に呼ばれるのですが根が粗忽者、あれやこれやと失敗を重ねます。しかし妹お鶴に兄らしい言葉を並べます。そこがしんみり泣かせるんです。さん喬はそれがうまい!

6代目三遊亭圓生は、この演目で、「古典落語は単に笑わすのじゃなくて泣かすことも大事なのだ。」ということを悟り、新しい芸の境地を開拓したと述懐している。

Wiki辞典にあります。




一之輔「あくび指南」 これまた面白い噺です。常磐津、長唄と何をやっても長続きしない男があくびを教えてくれるとはなんぞやと渋る友を誘って入門します。そのあくびの指南風景が面白いのですが、一之輔はそのあくびのうまいこと。十八番の演目かと思うほど乗っていました。
スキンヘッドがお似合いです。頭デカイです。これに髪の毛が乗っかっていたらさらに大きな頭になります。スキンヘッドは考えられた挙げ句のスタイルとお察しいたします。目鼻立ちの整ったイケメンさんです。
一之輔さんはNHK 「超入門!落語 THE MOVIE」にたびたび出演しています。

※お三方の写真はWEBより拝借