2011年12月の俳句

初雪に身を寄り添うて群雀

この冬初めての雪に電線に並んだ雀、くっつき合っています。東京では近頃雀が減っているとのこと。それでも住んでいる所は住宅地だからか雀はベランダにもやってきます。季題は初雪。


母編みしショールも今はほつれをり

三角のエンジ色の大きめのショールです。暖かかったですよ。子供も赤ちゃんのときはこのショールに包んで出かけました。随分使わせて貰い大事にもしてきましたが、やはり年月にはかないません。季題はショール。


倒木の枯蔓なほも上目指し

季題は枯蔓(かれづる)。山歩きした時に9月の台風で幾本もの木が倒れていました。その木に巻き付いている蔓、倒れた木は命を失っておりますが蔓はまだまだ伸びようとしています。その生命力の強さ、見習いたいです。


無礼講信じてならぬ年忘

季題は年忘(としわすれ)。1年間の慰労に集まって催す酒宴ですね。つまりは忘年会。だいたい上司は「今日は無礼講だからどんどんやってくれ!」なんて言いますが、言葉通りに受け取って甘かったなんてよくありますよね(笑)。忘年会も今がたけなわ。どうぞ皆様お気をつけて!