下駄の鼻緒


昨日の日曜日 句会「舟」の会場は多摩川の川べりにある居酒屋茶屋「たぬきや」でした。ここ屋外での句会は多摩川の風を受けながら、よしずの屋根の下で気持ちの良いものです。
兼題は「夏の川」。場所にふさわしい兼題ですね。参加者は20数名、素敵な句が一杯出て選句するのに迷います。
さて、句会も終わりこのあとはいつも二次会の飲み会となだれ込むのですが、その夜のサッカーW杯予選の試合が気になり私は一足お先に失礼しました。



この日は川での吟行と云うこともあり、麻の着物に半幅帯で出かけました。足元は下駄で。ところがですよ、帰りの最寄り駅「稲田堤」へ向かっている途中、右の下駄の鼻緒が切れてしまったのです。さあ大変、これから3回も乗り換えて電車にのらなくちゃいけません。直せるかとちょっと自分でやってみても道具がないと出来ません。ひとまず引きずりながら駅近くまで行き、通りかかりの女性に下駄屋さんは無理にしてもこうなればサンダルでもいいやとお店はありませんかと尋ねたところ、どうかしらねぇと首をかしげて同情のまなざし。そこに前の家のお父さんがフェンス越しに「お姉さん、鼻緒切れたの。ちょっと見せてご覧。ああこりゃペンチがいるね。ちょっと待ってて」待つこと7〜8分くらい、「応急処置だからね、帰ったらちゃんと直して貰った方がいいけど。ひとまずこれなら大丈夫だと思うよ」と直してくださいました。
もうどれほどに嬉しいご親切でしたか。丁重にお礼を重ねました。本当に助かりました。このご厚意は一生忘れません。有り難うございました。