2014年5月の俳句


無骨の手揉みて新茶の香りかな

静岡掛川にある加茂菖蒲園に行ったとき新茶の手揉みの実演をやっておりました。しわの深い日に焼けた手がこの写真のように細い繊細な茶葉に仕上げていくのです。感心しました。買って帰りましたが、いやぁ〜なかなか入れ方が難しかったです。季題は新茶。



うすき富士雲のひとつに夏霞

霞というと春のものと決めたくなりますが、夏に遠景がぼんやりかすんでいることを夏霞といいます。季題です。未だ雪の残る富士山のてっぺん。裾野はかすんで雲の仲間入り。



素袷(すあわせ)や遊び女の白き首

季題の袷は裏の付いた着物のことで、綿入れや単衣に対していいます。袷が5月の季題というのも新しい発見。直接素肌に着るのを(長襦袢をなしに)素袷といいます。暑さ対策でしょうがちょっとなまめかしい感じも。




5/20は吟行で石神井公園に行きました。練馬区にある公園で武蔵野三大湧き水の一つでした。大きな樹林に囲まれる池には水生動物が生息し沼沢植物も育っています。その吟行での二句。



大池の常磐木落葉浮子と揺れ (おおいけのときわぎおちばうきとゆれ)

季題は常磐木落葉。常緑樹は新葉の出るのを待って冬を越した古い葉を落とします。池にその落ち葉が一杯浮かんでいました。釣り人の浮子と仲良くぽかりぽかり。



池に沿い木々に沿い来て風薫る

深い樹木の中を歩くのはとても気持ちが良かったです。作句する必要がなければもっと伸びやかに、、、なんちゃって。季題は風薫る。5月らしいさわやかに匂うような風。薫風ともいいます。



天草の夏めく夕日竹灯り

わぁ〜い、天草からはるばる夕日が届きました! まりんかパパのお作です。
一生ものですね。大事な大事な宝物となります。感謝多謝!!