2021年 10月の俳句

f:id:nikkokisuge:20211102111650j:plain:left 曼珠沙華つぼみは自我を秘めてをり 
(まんじゅさげ つぼみはじがを ひめてをり)
咲くとなかなかに個性的な花になりますね。蕾の頃からその気配が? 季語:曼珠沙華











この家の匂ひとなりて金木犀 (このいえの にほひとなりて きんもくせい)

散歩をしていまして、金木犀の香りが漂ってきます。あのお家の金木犀が咲いたと嬉しい気持ちに。季語:金木犀



茸採るナイフに土の湿りかな (きのことる ないふにつちの しめりかな)
毒茸選り分ける手の早きこと (どくきのこ えりわけるての はやきこと)

ちょっと前の数年、茸狩りに凝っていたことがありました。須走富士五合目に通いましたわ。兼題に「茸」が出て思い出しました。茸狩りのマナーとして根こそぎ採らないで根っこは残してナイフでカットしてを知りました。
須走口の東富士山荘では採ってきた茸を小屋のおばちゃん(おばあちゃん)が食べられるものと駄目なものを分けてくれました。その小屋で茸満載のきのこ鍋を食べるのが唯一の楽しみでした(だって採れた茸はほんの少し)。季語:茸。


少しづつ常連戻り秋刀魚もゆ (すこしづつ じょうれんもどりて さんまもゆ)

コロナの緊急事態も解除されて、飲食店の皆さんも胸をなでおろしているよう。常連さんが戻ってきてくれるかどうか不安だと話されていましたが、久しぶりの常連さんのお顔を見て安堵の笑顔が。季語:秋刀魚。