2021年5月の俳句

子の夢で腹のふくらむ鯉のぼり (このゆめで はらのふくらむ こいのぼり)

ゆうゆうと空に泳ぐ鯉のぼり。お腹は子供の夢でいっぱいさ。季語:鯉のぼり。


白無垢の誓いや凛と新樹光 (しろむくの ちかいやりんと しんじゅこう)

数年前になりますが、明治神宮へぷらぷらと出掛けていった時、ちょうど結婚式を挙げていらっしゃる方をお見受けしました。玉砂利をしずしず歩かれてとても素敵な光景でした。新樹といえばこの風景を思い起こします。季語:新樹。


茶摘女や一芯二葉の手際良さ (ちゃつみめや いっしんにようの 手際良さ)
さみどりの溢れ出でをる茶摘籠 (さみどりの あふれいでをる ちゃつみかご)
一番茶手摘みに身内揃いをり (いちばんちゃ てつみにみうち そろいをり)

兼題を出す役目が回ってきまして、「茶摘」を出したのですが、出したはいいがなかなか難しい。今や茶摘みはほとんど機械でするようです。あの衽付長半纏の衣装を着て茶摘みをするのは遠い昔のこととなってしまいました。しかし、高級茶、一番茶、家用のお茶は手摘みでする茶農家さんも多いとか。「一芯二葉」の茶葉は柔らかくカテキンも無く甘くて美味しいとのこと。
兼題を出した責任として投句3句とも兼題で提出しました。

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