多摩森林科学館の桜

JR高尾駅にあります。ちょっと固い名称がついていますね。それもそのはず1920年(大正10年)に宮内省帝室林野局林業試験場として発足したとのこと。それ以来森林・林業・木材産業に係わる研究機関である森林総合研究所の支所の一つとして、動植物の生態やサクラの遺伝に関する研究などを行っています。1992年(平成4年)に一般公開されるようになりました。都内のソメイヨシノはすっかり葉桜になりましたが、園内にサクラ保存林があるということで行ってみました。


サクラ保存林は日本各地の著名なサクラの遺伝子を保存するために設置され、江戸時代から伝わる栽培品種や国の天然記念物など約1500本程が植えられています。中には桜のクローンなどもあるようです。
写真は初めて見る桜「安行の大提灯」。確かに提灯のように膨らんでいます。まだ蕾が多いです。このようにこれから咲く桜もあり2月下旬から5月上旬にかけて順次見頃を向かえていきます。


園内はこの様に遊歩道が整備され安全に散策できますよ。但し狭い歩道なので三脚は禁止です。
お年寄りやお子様連れも多くいらっしゃっていました。休憩所も設けられお弁当を開くこともできますがアルコールの持ち込み禁止。








小山一山が科学園でそのうちの8haがサクラ保存林。山桜中心でして吉野山みたいとはいえませんがそれなりに山桜を堪能できます。
樹木園には常緑・落葉広葉樹や針葉樹などが植えてあり、蝶や蜻蛉などの昆虫、アナグマ・ニホンリスなどの動物も生息しています。今回お目に掛かることはありませんでしたが、近年はイノシシも見かけるようです。



動植物の生態系の研究・著名なサクラの遺伝子を保存研究を進めながら、都市近郊の貴重な自然を守っているのですね。今回そのことを初めて知った次第です。