2011年2月の俳句

春の夢叶ひし恋の行く末は

春らしく心ウキウキの夢。人知れず思いをかけていた人との恋が夢の中では相思相愛に。このまま夢の中に浸っていたいと願いつつも目が覚めてしまいます。さあ、現実に戻ってこの恋の先はどうなるのでしょう。季題は春の夢。



片栗の花より聞こゆ万葉歌

万葉集に「もののふの八十娘子らが汲みまがふ寺井の上の堅香子の花」(もののふのやそおとめらがくみまごう てらいのうえのかたかごのはな)詠まれている歌があると、この片栗の花という季題を調べているときに知りました。それでこの句ができました。片栗の古名はかたかごと云われていたそうです。万葉の時代から人の心を楽しませていた花にロマンを感じました。


火の上に火の移り行くお山焼

季題は山焼。早春に野の枯れ草を焼きます。害虫を焼き殺す効果もあり、また灰は次に生えてくる若草の肥料になるとのこと。奈良・若草山秋吉台の山焼きが有名ですね。こちら辺りでは伊豆の大室山で行われています。
山裾から焼いていきますが、火が上に、また火が上に上がっていく様子です。