2011年3月の俳句

寝転んで土筆に夢を語りけり

私が子供の頃は畦道、土手、原っぱにいっぱい土筆は生えていました。現在は原っぱもなくなりとんと土筆を見なくなりました。子供でもあの独特の苦みは気にならず摘んできては晩ご飯に卵とじで出されるのが楽しみでした。寝転ぶと丁度目の高さに土筆があります。土筆相手に夢を聞かせた頃を思い出しました。季題は「土筆」。


春の野はクレヨン散らしたるごとし

春の楽しみの一つは野に咲く花々を愛でること。心和む風景ですね。元気をもらえますね。いろんな色の花が咲き乱れる様子です。季題は「春の野」。


気配りは子育てのやう挿木かな

季題は「挿木」。枝を切って土に挿して根付かせ新しい木を育てることですね。彼岸から八十八夜頃までが最も良いそうです。私もバラを挿木したことがありますが、どうか根付きますようにと水をやり日に当て心を配ったものです。優しい気持ちで育てることは子育てと変わらないと思いました。