今週のお題 「この秋、行きたいところ、やりたいこと」

というか、行ってきました。
2〜3ヶ月くらい前にチケットの先行予約抽選会で当たってgetした「立川志の輔 独演会」です。この日を随分楽しみに待っていました。会場は練馬文化センター。18:30会場 19:00開演。


独演会といいながら、前座に自称5番弟子の志の彦が「元犬」を。まあ、ご愛嬌ってことで。 蔵前/八幡の境内に1匹の純白の野良犬がおり参詣客に大変可愛がられていました。 純白の犬は人間に近いということで本当に人間になってしまっての面白噺。それでソフトバンクのお父さんは白い犬なんだと納得するのは私だけでしょうか(笑)。



続いて志の輔師匠の「ハナコ」。志の輔師匠による創作落語です。数年前、食品などの偽装が問題となったときに作られました。サラリーマンの3人が和牛食べ放題・露天風呂の広告につられてある宿にやってきましたが、女将は何かと「あらかじめ申し上げておきますが・・・・」と説明をする。露天風呂に入りにいくのだけどあらかじめ源泉を案内して間違いなくその管でお湯を引いていますを説明。万事がこんな感じ、すっかり疲れた3人。気を取り直して和牛食べ放題の夕食を楽しみに食事処にいきますが、そこでも農家の人たちが野菜の生産者は私ですと順番に名乗る、そして和牛の農家も牛を連れ、これがこれから絞める「ハナコ」です。。。もう食べられません。
仲入りがあって、志の輔の「中村仲蔵」です。血筋がものをいう歌舞伎の世界で全くの血筋のない大部屋の仲蔵が名題にまで出世するお噺です。先ずは仲蔵の恵まれない幼少の頃から始まり、歌舞伎役者の家にもらわれ、研鑽を積み甲斐あって団十郎の目にとまり名題まで出世しますが、なにせ名門の出ではないので周囲のやっかみもひどく、忠臣蔵五段目の定九郎の役をふられます。この段は客の弁当を食べる時間と言われるほど、客には魅力が無く、役者も誰もやりたがらない、ましてや名題が演じる役ではないのですが、仲蔵は今までにない衣装演出で見事に演じあげるのです。その仲蔵の気合いを志の輔は十分に我々観客を引きつけます。う〜ん、やはり上手い落語家ですね。かたぐるしい噺なんですけど随所に笑いを入れ我々の緊張を解きほぐしてくれます。