志の輔 in 下北沢2013


7/21日曜日、参院選の投票を済ませ下北沢は本多劇場に向かいました。先月の西新井の独演会といい今回のと続けてチケットをゲット出来たんですよ。今回は演目が既に「牡丹灯籠」と決まっております。WOWOWの録画で観ましたが是非生で聴きたいと思ってましたのでラッキーでした。
「牡丹灯籠」は例のあのから〜ん、ころ〜んという下駄の音。幽霊お露が下女と共に恋しい萩原新三郎の元を夜な夜な訪れ、ついには新三郎をあの世に連れて行ってしまう怪談で有名ですが、実はそれはほんの一コマのお話しで壮大なストーリーなんです。
明治の初代三遊亭圓朝が中国/明代の小説『牡丹燈記』に着想を得て落語の演目に創作しました。圓朝は当時15日間かけて全編を語ったそうですが、現在はそういうこともできませんね。

志の輔さんは浴衣に団扇、素足に草履履き登場。この一部で登場人物十数人の相関図を作り上げながら、物語のそれぞれの登場人物の性格・関わり方を話します。まあこれで端的に前半をお話ししたわけです。解説落語というらしいです。
これで休憩となりいよいよ第二部、90分の落語「牡丹灯籠」に入ります。詳しく書こうとする文章力も記憶も曖昧ですのでスルーさせてもらいますが、離ればなれになった母子再会・敵討ち・とめどない人の強欲・正義、そんなものが絡まり合った複雑な噺です。

志の輔さんは三遊亭円朝をじっくり読み込むことで要約し、新しい「牡丹灯籠」を作り出しました。スリリングなストーリー展開は古典の中にも現代性を感じられます。彼独自の話芸で志の輔版「牡丹灯籠」といっても過言ではないように思います。
ちなみに本多劇場では「牡丹灯籠」は恒例になっていたようですが、ここ5年ほど他の演目をやっていて今年復活したそうです。