落語な日々 1.


先週の金曜日11/22は立川談志三回忌の特別公演「談志まつり」に行ってきましたよ。会場は有楽町のよみうりホール。いつ来ても古いホールです。トイレは会場の外。同じ階の出て直ぐそこにあるのですが、使う度に半券を見せなきゃいけない。なんで設計するときにそこを考慮しなかったのかいつも腹立たしく思います。
まあトイレ話はおいといて、21日から3日間開催しました。毎回出演者が違います。22日の演目は
時そば」 泉水亭綿魚 おなじみの「今なんどきだ」の時そばですね。
「堀の内」 立川談笑 粗忽者を主人公にした粗忽のお話をオムニバスでいくつもつなげていく最初から最後まで笑える落語です。
黄金餅」 柳亭 市馬 ケチの貧乏坊主が長屋に住んでおりましてそれが病気で寝込んでいます。医者行く金、薬買う金惜しさにただじっと寝ています。隣の金兵衛が見舞い、食べたいというあんころ餅を買ってきてやりますが、その坊主は餅に金を包み込んでは飲み込みます。とうとう喉に詰まらせて死んでしまいますが、人に渡したくなくて飲み込む、ケチって命がけで自分の金を守るんですかね。真似できねぇ。まあ色々ありまして金兵衛はラッキーにも腹に収まったお金を得まして目黒で餅屋を開き繁盛したという、名物「黄金餅」の由来です。
「二階ぞめき」 柳家花緑 吉原オタクの若旦那の夜遊びを止めさせるべく大旦那に言われ説教する番頭。「女がどうのこうのじゃないんだよ。吉原のあの気分が好きなんだから、毎日行かずにはいられない。吉原全部を家に運んでくれれば行かない」と言う若旦那。そこで二階を吉原そっくりに改装。喜んだ若旦那は早速二階吉原に。でも自分一人だけ、しょうがないから自分で何役も演じます。ついには一人三役で喧嘩も演出。その騒ぎで驚き様子を見に来た店の小僧に「まずいとこで会っちゃったな。ここで会ったことは家に帰っても親父には内緒だぜ」。「ぞめき」は「騒」と書き古い江戸言葉で大勢でわいわい歩くことを意味すそうです。
スタンダップコメディ」 松元ヒロ 談志がお気に入りだったというピン芸人です。初めて見ますが面白い! ちょっと癖になります。きわどいネタが中心ですのでテレビには出れないそうです(笑)。この日は皇族ネタ。きわどいと言っても誹謗中傷はありませんです。天皇と皇太子がじゃんけんしてずっと同じ手で、その時現れたのが愛子様。という具合の微笑ましいものです。
「かんしゃく」 笑福亭鶴瓶 鶴瓶の落語は生で聴くのは初めてです。このひとはやっぱり花がありますね。時代の人ですね。登場するとぱっと明るくなります。いえいえ頭のせいばかりではありません(笑)。6代目松鶴師匠が主人公の鶴瓶版「癇癪(かんしゃく)」。松鶴師匠の愛情の表現が癇癪を起こすこと、それで人の道を教えていたのかと思います。
最後に鶴瓶毒蝮三太夫、松岡ゆみこのお三方による談志師匠の思い出話で締めくくりました。