2016年7月の俳句

肩触れて言い出せぬ好き遠花火 (かたふれていいだせぬすきとおはなび)

月1回の日曜日の俳句の勉強会には高校生の男子が参加しています。その彼をイメージして作句しました。(そんな時代も皆さんもお有りになった?)。部活で毎月参加というわけにはいきませんが、先月は修学旅行のお土産を持ってきてくれました。ええ子でしょ! 季題は花火、遠花火



夏の夜や一ト夜限りの白き花
(なつのよやひとよかぎりのしろきはな)

写真はカラスウリの花です。林や藪の草木にからみついて成長し、日没後開花し朝にはしぼれてしまいます。夏の夜にめいっぱい開ききるのです。季題は夏の夜。






春日山大きく鹿の子守りをり (かすがやまおおきくかのこまもりおり)

季題は鹿の子(かのこ・子鹿)。「孕み鹿」春季、「鹿」だけは秋季。「鹿の子」は6月頃生まれて夏季の季題となります。鹿というと昔訪ねた奈良公園を思い出します。




夏萩や宮城近しと道しるべ (なつはぎやみやぎちかしとみちしるべ)

季題は夏萩。秋に先立って夏のうちに花をつける萩です。夏萩とは別名でして、一般には「ミヤギノハギ(宮城野萩)」とよばれています。その名の通り宮城県県花にもなっています。義母が入院していた病院の近くに咲いていました。鮮やかな紅紫でした。
両親の新盆を迎えます。どうぞ道しるべにして帰ってきてくださいね。




空すいと飛んでをりけり水馬 (そらすいととんでおりけりあめんぼう)

池に青い空が写っています。その空をあめんぼうが飛んでいます。あめんぼうだって空を飛べるんだ! 季題は水馬(あめんぼう)