入れ墨(タトゥー)のこと

日に日に海外からの観光客が増え。また来年ラグビーW杯を迎えるにあたって「入れ墨」をどう受け入れるか問題になっています。海外と日本では入れ墨(タトゥ)に対する認識、それはつまり文化の違いであって難しい問題ですね。
日本の温泉の入浴を楽しみに日本に旅行しに来たのに、タトゥをしていたため入浴を断られガックリの海外旅行者も多いと聞きます。それで日本各地の温泉地では個別に対応して入浴許可しているところもあるようです。

そもそも外国ではタトゥは装飾文化ですね。日本は南の先端諸島やアイヌ民族は入れ墨をしていました。そこまでは民族の文化であってなんの問題もなかったと思うのです。世は移り衣服を着ていると仕事の妨げになる鳶や飛脚の間で、かといって裸は恥ずかしいからと衣服を着ているように入れ墨をしたいうことですよ。なので入れ墨って背中だけではなく、胸側にも着物を羽織っているように(今で言うボレロのように)彫っていますもんね。
そこまでは良かったんだけれど、それが侠客へと浸透し、やがて侠客のものになってしまった。それで数世紀来ているわけですから日本人の感覚としては入れ墨(タトゥ)を嫌うようになったのは仕方がないですね。
以前立ち寄り湯で背中上半身総入れ墨の女性を見ました。きっと受付では腕や指でない限りスルーされたんでしょう。そりゃ見事な入れ墨でしたが(笑)、やはり異様でした。ゆっくり湯に浸かる気分ではなく皆さん見ないふりして早々に上がりました。

海外では日本の入れ墨文化を最近は理解していただいているようで、世界ラグビー協会も入れ墨を隠すようにと通達があったようです。どこまで浸透するか疑問ではありますが。日本人はラグビーやサッカー、その他のスポーツ選手のタトゥを見慣れてきているせいもあるからか、外国人とはタトゥ文化が違うと理解できるので、年々外国人のタトゥは許している気がします、私の場合。しかし外国人はいいけど日本人はイヤ!という勝手な意識はあります。ちょっとそんじょそこらで解決する問題ではないですね。