2020年5月の俳句

来年に薫風の旅託しけり (らいねんに くんぷうのたび たくしけり)

句友てふ距離もほどよく風薫る (くゆうてふ きょりもほどよく かぜかおる)

今年はどこにも行けませんでした。句会の旅行も中止になりました。来年に思いをかけて。
でもmail句会で、お仲間とは楽しく連絡出来ています。深くプライベートなことは話題にせず、いい距離間のお付き合いです。
季語:薫風。風薫る。


虚しさを抱きしめながら更衣 (むなしさを だきしめながら ころもがえ)

衣服を夏物に入れ替えても、今春は一度も袖を通さなかった服とか、この夏服は今夏着てお出かけできるかと考えて微妙に寂しいです。季語:更衣。


f:id:nikkokisuge:20200521144735j:plain:left 水占浮かぶおみくじ緑さす 
 (みずうらない うかぶおみくじ みどりさす)

京都の貴船神社は水占で有名とか。「何も書いていないおみくじを買って、そっと水面に浮かべてみると、文字が浮かび上がってきます。これが当たると評判なんですよ。」とのこと。なかなか面白いですね。季語:緑さす。新緑。



音もなく蜥蜴てらてら築地塀 (おともなく とかげてらてら つきじべい)

蜥蜴って本当に不思議な生き物です。気持ち悪いわけではないけれど、見れば小さくうっとします。季語:蜥蜴。