香川の島旅(直島・豊島 アートの島を訪ねて)No.2

 Benesse House 宿泊の建物はパークとミュージアムがあります。そしてそれぞれの館内に作品展示・レストラン・カフェ・宿泊棟があります。我々はミュージアムに宿泊しました。昨晩の夕食は洋食にしましたので洋食レストランのパークにシャトルバスで移動。3分ほどです。余談ながらスタッフ皆さんは外国語が堪能です。海外の方もストレス無く過ごせるのではないでしょうか。

食事の前に「杉本博司ギャラリー 時の回廊」のガイドツアーに参加しました。宿泊者は無料です。明日見学する「家プロジェクト」の目玉である杉本さんの作品「護王神社」の模型があり説明を受けて予習できたのは良かったです。

翌日は直島の本村地域にあります「家プロジェクト」の散策です。Benesse Houseでガイドさんを依頼して(宿泊者は1名1000円)周ります。古民家そのものがそれぞれアーティストの作品となっています。

左の縦が護王神社。江戸時代から続く神社を杉本博司さんが再建したものです。杉本さんらしく階段はガラスです。右上が「角屋」。築200年の民家(ガイドさんに改修前の写真を見せてもらいましたが、壁は落ち全くの廃屋状態でした)。中に入ると部屋に水がはられ、島民たち(125名)が決めたスピードで動くデジタルカウンター125個が置かれています。その島民の一人のおじいちゃんは「墓に参らんでいいからこのデジタルカウンターを見に来てくれ」と家族に言っているそうですよ。
その下は「南寺」。ジェームズ・タレルの作品です。真っ暗な中でしばらくしていると目が慣れ次第に光が見えてきます。でもその光は薄っすらもいいとこです。
その下のぼろぼろの建物は大竹伸朗さんの「はいしゃ」。かっての歯科医院がまるごと作品になっています。建物に廃船部品や鉄塔など貼り付けて、、、う~んボロ家やね。
その隣は「きんざ」。一人づつ入る予約制(15分)です。築200年の家屋の中に入ると内藤礼さんの作品「このことを」がありま迎え座り、1対1の対峙となります。これはちょっとつらかったかな。
下は自転車で通りすがった本村港の新たなシンボルです。う~ん写真が切れちゃいました。
他にもかって製塩業を営んでいた石橋さんの邸宅を再建した
「石橋」には千住博さんの襖絵がありました。

見どころ満載の「家プロジェクト」。直島の島民たちがどちらかというと前衛的な美術家の作品を受け入れ協力したところが素晴らしいです。大体においてお年寄りは「なんじゃこれは!」でしょうが、最初はそうだったかもしれませんが、作家たちも島民に寄り添い話し合いを重ねて、島民と作家たちが一つになった島です。
これは全くの持論とお断りしますが、その昔、崇徳天皇がここ直島に島流しになったそうです。島流しとはいえ、なんせ天皇ですからお付きの方々はいっぱい。きっと京の都の文化を持ち込んだのでしょう。文化慣れのDNAが受け継がれたのではないかと思いますね。
島が誇る文教施設施設もしかり。幼稚園・小学校・中学校も素晴らしい建物です。これも1970年建設というのですから、島民たちに新しいものを受け入れる素地があったのではないかと推測します。
※写真は直島関連PHより


どこかの県のように村おこしでスペイン村だのハウステンボスなどのテーマパークの誘致ではなくではなく、アーティストの作品に・芸術に寄り添ったところが時の町長さんは偉かった。それもベネッセ(福武書店)の創業者 福武總一郎氏の尽力も忘れてはいけない。
なんでもガイドさんの話によると最初はヤシの木など植えてパラダイス計画なるものが起こったそうですが、、、却下されたみたい。