三春二日目

昨日は30度近い気温で日焼けしたのか顔がかゆくて夜中に何度も目が覚めました。朝風呂に入り気分もしゃっきとして遅めの朝食。美味しくてご飯を2膳もいただきましたよ(でも軽めですから)。
郡山の郷さくら美術館で屏風展・連作展をやっています。先ずはここから桜三昧二日目のスタート。日本画による桜観賞といきましょう。
滝桜や吉野など5名の作家による桜の屏風絵、それぞれ大作で見事なばかり。ライトアップされた夜の滝桜の作品がありました。老木ながら妖艶な姿。次回は夜もみてみたくなります。連作展は作家9名によるものでそれぞれの作家の個性や思いが伝わってきます。


さくら湖の三春ダム。滝桜の近くにあります。平成10年に春に竣工、運用開始されました。治水・利水・環境を目的に造られたそうです。周りにさくらの公園や向山森林公園などがあります。








お昼も近くなったので三春の里田園生活館へ。広い敷地には売店や広間のある本館、お食事処、コテージなどがあります。売店には地元の野菜を販売していたのでいっぱい買いました。全部三春産で生産者も表示されています。四季菜でほうろく焼き(三角上げ)と三春素麺の昼食。この素麺は稲庭うどんのようでコシがあり美味しかったです。


「不動桜」番付で言うと東の大関。樹齢400年。不動明王をまつる不動堂の境内にあるため名づけられました。滝桜の子孫だそうですよ。江戸時代幕末には、お堂が寺子屋として使われ、天井などの落書きがその名残りでしょうか。









桜を巡っての旅の最後は西の横綱「紅枝垂れ地蔵桜」。樹齢400年。滝桜の娘といわれています。滝桜に比べて若い分色も濃く感じます。桜の下には地蔵堂があり昔から赤ん坊の短命や夭折の難を逃れるため、この地蔵に願をかけたといわれています。








三春は梅・桃・桜が一時に咲くのでそう呼ばれていると言われています。確かに桃と桜の共演を見かけました。
滝桜をメインに桜三昧の一泊二日の旅。花を愛でる旅でありましたが、福島県の三春のここかしこに原発からの避難者の仮設住宅がありました。目にする度に心が痛みます。住居は与えられたとはいえ故郷を出されて地縁もない土地でどうすりゃいいの、どう暮らせばいいの、どう生計をたてればいいのという被災者の声が聞こえてくるような気がします。
NHKテレビで避難者と三春の住民との交流が取り上げられていましたが、そんな情報に救われます。
個人的には東北の復興支援の気持ちも含んでおりましたが、福島県にて改めて震災(原発の事故)を憂う旅にもなりました。この憂い、それは旅を悲しくさせるものではなく、日本人として受け止めるべきものという思いを強めたのです。